ホットスタンプ工法

期待高まるホットスタンプ加飾技術の可能性

規制の厳しいEU市場を筆頭に、従来から行われているメッキ技術を、より環境負荷の低い技術で置き換える挑戦が進んでいます。

森六テクノロジーは、ひとつのソリューションとしてホットスタンプ(加熱プレス)による加飾を提案。

自動車メーカーのデザイナーと企画段階からコラボレーションすることにより、環境負荷の低減、魅力的な装飾、コスト低減のバランスを高次元で実現できる可能性が広がります。

メッキ技術の置き換えで環境負荷を低減

従来のメッキ処理では、空気中に飛散する有害成分の除去や大量の廃液の処理なども含め、大がかりな工程、設備が必要でした。

国によってルールや事情は異なりますが、ロケーションなどの条件を満たす限られた企業にしか処理が許されず、年々コストも上昇傾向にあります。

とりわけ環境意識の高いEUの自動車業界は、脱メッキの動きを加速させています。

森六テクノロジーは地球環境の将来を見据え、箔を用いた加飾(=ホットスタンプ加飾)に大きなポテンシャルを見出し、研究や試作を長年続けてきました。

一般的に、メッキされた部品は最終処理段階において産業廃棄物となりますが、ホットスタンプによる加飾であれば、粉砕した樹脂端材を再利用(マテリアルリサイクル)することができ、製品のライフサイクルを通じて環境負荷の低い技術であると評価されています。

部品点数や手間を削減して低コストを実現

エッジ部分や、枠、エンブレムなど、部分的にメッキ装飾を施す場合、別部品で作って組み付ける方法や、全体にメッキを施してからメッキ外観が必要な箇所をマスキングして塗装する方法があります。いずれも部品点数や手間が増えることになり、高級車でなければなかなか採用できません。

しかし、ホットスタンプ加飾であれば、加飾部分とそれ以外を分けて成形する必要がなく、一体成型したパーツ上に、ピンポイントで部分的なメッキ様加工を施すことができます。

例えば、ある欧州車では、フロントグリルの中にドット状のメッキ風加飾が施されていますが、樹脂一体成型後に箔押しすることにより、少ない手間と部品点数でありながら豪華な印象を与えることに成功しています。

ユーザーを惹きつける高い意匠性

ホットスタンプ加飾にも苦手なことがあります。複雑すぎる立体形状には向かず、均一性や耐久性の面では、メッキ処理にやや劣る面があります。

しかしながら、この点を踏まえた上で、エクステリアや大物部品に積極的に使用している欧州メーカーもあります。

当社においてもホットスタンプ加飾の欠点を補うべく試行錯誤を重ね、苦手とする複雑な曲面や大面積の部品に対しても、部分的に色を乗せる、繊細な加飾表現に挑戦するなどの工夫を凝らしてきました。

このように森六テクノロジーのエンジニアと自動車メーカーのデザイナーが開発初期からコラボすることで、ホットスタンプ加飾の可能性はさらに広がるものと考えています。

メッキのような光沢だけでなく、ソリッドな色表現も可能。

例えば、マイナーチェンジの際にも、少ないコストで大きく印象を変えることができます。

森六テクノロジーは環境問題を最優先に考え、新技術への果敢な挑戦と、お客さまへの新しい提案を続けていきます。

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