副社長メッセージ
2026年3月期の業績を振り返って
第14次中期経営計画(以下、中計)初年度となる2026年3月期は、世界経済が米国の関税政策やサプライチェーンの混乱、中東情勢の緊迫化などにより、先行き不透明な状況が続きました。樹脂加工製品事業において、中国およびアジアでの主要顧客である日系自動車メーカーの販売低迷や、ケミカル事業における化学品販売減少の影響を受け、売上高は1,338億円(前期比8.4%減)となりました。
一方、営業利益は、減収影響やM&A関連費用があったものの、販売価格の適正化やコスト改善、固定費適正化の推進により46億円(同12.2%増)となり、収益体質改善に一定の成果が見られました。依然として、中国市場低迷の長期化などを踏まえ、収益性向上は重要課題と認識しています。
2026年4月のモビリティ事業のM&Aと第14次中計財務目標の見直し
2026年4月に完了した株式会社レゾナックのモビリティ事業のM&Aは、2035年長期ビジョンの重要戦略である「顧客ポートフォリオの拡充」や「外装樹脂部品の拡大」を加速するための投資であり、統合シナジーの創出による収益性向上と、2035年に向けた売上拡大を実現するための施策です。買収した事業の初年度営業利益は13億円を見込んでいます。
今回のM&Aに伴い、2026年5月、第14次中計の財務目標を見直しました。着実な進捗管理を行うため、単年度ごとに営業利益目標を設定しました。統合に伴う一時的なコスト増加を織り込んだ上で、2027年3月期の営業利益目標値を60億円、2028年3月期の営業利益目標値を70億円と設定しました。また、収益拡大を見込み、ROEの目標値を2027年3月期に5.0%、2028年3月期に6.5%としました。資本コストを上回る水準の実現に向け、企業価値の向上に取り組んでいきます。
キャッシュアロケーションの見直し
また、第14次中計3年間のキャッシュアロケーションも下のグラフのとおり見直しました。主力事業のさらなる利益追求、製品化につながる開発の推進、統合シナジー創出といった事業利益成長を実現するため、財務面からサポートしてまいります。
株主還元方針
当社の株主還元方針として、今後もDOE(自己資本配当率)を指標とした安定的・継続的な株主還元を実施していきます。2026年3月期の年間配当は1株当たり115円(DOE2.7%)、2027年3月期計画は1株当たり125円(DOE2.7%)としており、第14次中計最終年度の2028年3月期にはDOE3.0%以上とする目標を設定しています。自己株式取得についても、キャッシュ・フローや株価の状況等を総合的に勘案し、機動的に検討・実施する方針です。財務レバレッジや株主還元を通じて最適な資本構成を追求し、引き続き株主価値の向上に取り組んでまいります。
今後も継続して機関投資家や個人投資家の皆さまとの対話の機会や、ホームページでの情報開示をさらに充実させていきます。特に非財務情報についても積極的に開示し、当社グループの持続可能性の根拠をご理解いただけるよう、サステナビリティ経営の推進とIR活動の充実に努めてまいります。
