自然資本
水資源における方針・基本的な考え方
水は、人々の生活や生態系を支える重要な資源であり、社会・経済活動の基盤でもあります。
しかしながら、気候変動や人口増加、経済発展に伴い、水資源の枯渇や水質汚染、水ストレスの増大といった課題が深刻化しており、持続可能な水利用が国際的に求められています。
こうした状況を踏まえ、企業にも水使用の効率化や汚染防止への責任ある対応が求められているとの認識のもと、森六グループはマテリアリティの一つに「水資源の保全」を掲げ、水資源の適切な使用と削減に取り組んでいます。
具体的には、水の使用量削減や効率的な利用、適切な排水管理を通じて環境負荷の低減と持続可能な社会の実現に貢献します。
また、サプライチェーン全体においても水リスクの低減に努め、環境との調和を目指してまいります。
水資源に関する目標
森六グループは、第14次中期経営計画におけるマテリアリティ「水資源の保全」のもと、水資源の適切な管理と環境負荷の低減を目標に掲げ、以下の重点項目に取り組んでおります。
- 取水量管理の徹底
事業活動における取水量を適切に管理し、水資源の持続可能な利用を推進します。
- 水質・排水先管理の徹底
排水の適正処理を徹底し、水質を維持するとともに、排水先の環境負荷を考慮した管理を行います。
- 水使用効率の向上
水資源の有効活用を推進し、再利用や効率的な利用を促進することで、水使用量の削減を図ります。
これらの取り組みを通じて、環境負荷の低減に貢献する活動を推進し、2027年度までに水資源の管理を強化してまいります。
水使用量の削減および利用効率改善の取組み
塗装工程における水リサイクルの推進
当社は、水資源の持続可能な利用を目指し、塗装工程での水リサイクルに取り組んでいます。その一環として、「塗装汚泥の自動剥離設備」を導入し、水の使用量を削減するとともに、水資源を効率的に再利用できる仕組みを確立しました。
この設備は、塗装工程で発生する塗料カス(スラッジ)を自動で収集し、水と分離することで、水の汲み取り回数を減らし、無駄な水の廃棄を防ぎます。その結果、年間の水の廃棄回数はゼロとなり、水の循環利用が可能になりました。また、塗装時に発生する臭いを抑える効果もあり、作業環境の改善にも繋がっています。
当社は今後も水資源の有効活用を推進し、環境負荷の低減に取り組んでまいります。
無水トイレの導入による水使用量の削減
水の使用量削減と災害時の水利用確保のため、森六テクノロジー鈴鹿工場の出荷受入事務所に無水トイレ(URIMAT製)を導入しました。無水トイレは、従来の水洗トイレと異なり、水を一切使用せずに衛生的な処理が可能な設備です。この導入により、年間35㎥の上水使用を削減できるとともに、災害時の停電・断水時にも使用できるため、ウォーターセキュリティの向上にも貢献しています。
また、水道料金の削減効果は年間7,912円と見込まれており、長期的なコスト削減にも寄与します。今後も、施設の水使用量の最適化を進め、さらなる環境負荷の低減に努めてまいります。
環境保全への取り組み
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植樹、緑化の支援活動
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グリーン購入
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環境保全に資する環境配慮型化学商品の開発・販売の推進
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環境関連法規の遵守
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環境汚染物質の管理
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環境教育活動の推進