環境材コンソール

素材と技術――多角的なアプローチで環境材の実用化に挑む

可塑性、耐久性に優れ、製造コストも安価なプラスチックは、自動車にとって不可欠な素材ですが、再生プラスチック・バイオプラスチック・生分解プラスチックなど、サステナブルな地球環境に貢献するさまざまな研究開発が世界中で進められています。

森六グループもまた、素材の調達からコンパウンド・設計・解析などにおける強みや技術を活かし、多角的なアプローチで自動車部品への実用化に取り組んでいます。

設計・解析技術からのアプローチ

コンソールボックスからインストルメントパネルの周辺部品、ドアライニングまで、前席をぐるりと囲んで乗員を保護する内装部品をトータルで手掛ける森六テクノロジー。部位によって異なる要求性能を熟知し、高い設計・解析技術で自動車メーカーのニーズに応えてきました。

耐衝撃性や耐熱性、耐光性が不足しがちな代替プラスチック素材を自動車部品として実用化するために、最適なパネル厚、リブの形状や配置など、目に見えない部分でも最適解を追求しています。

製造技術からのアプローチ

「環境にやさしいプラスチック」のうち、製造工程で生じる破片やNG品をリサイクルし、いわゆる「再生プラスチック」として活用する取り組みは、すでに生産ラインの中で実現しています。

自然由来の原料から製造されるバイオプラスチックや、利用後に分解されて自然に還る生分解プラスチックなどは、一般的に材料として熱に弱く、射出成型時の高温で焼けてガスが発生し、部品が黒色化しがち。こうしたマイナス面を補うために、きめ細かな温度管理や樹脂の流し方、ゲートの形状など、量産技術の面からもアプローチしています。

コンパウンド技術からのアプローチ

自然由来物をプラスチックに混ぜることによって、石油由来樹脂の使用量を抑制することができます。麻やケナフなど繊維の強い植物、農業における廃棄物、コルクやサトウキビなど、さまざまなものが試されています。

グループ企業の化学商社 森六ケミカルズでは、ケミカル事業推進室とコンパウンド事業推進室を統合し、2022年4月に「ものづくり事業推進室」を設置。素材の選定から最適なコンパウンドの研究までをトータルで行い、森六テクノロジーの製品開発を強力にバックアップしています。

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