高分散カーボンナノチューブマスターバッチ

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カーボンナノチューブ(CNT)とは

CNTは炭素原子が六角形のグラフェンシート状に結びつき、チューブ状に巻かれたナノ構造体です。
この独特な構造により、卓越した導電性・熱伝導性・機械的強度を誇り、
次世代の高機能材料として注目されています。
特に電子部品の導電材料、電磁波シールド材、発熱シートなど幅広い分野での応用が期待されております。
近年では多層カーボンナノチューブ(MWCNT)の量産性が向上し、
安定した供給・コストパフォーマンスを実現しています。

MWCNTの主な物性値

電気伝導率

10⁴~10⁵ S/m(金属銅の約1/100~1/10)

熱伝導率

3,000 W/m·K(銅の約5倍)

引張強度

50~150 GPa(鋼の約50倍)

比重

~1.3~1.4 g/cm³(アルミニウムより軽量)

アスペクト比

1,000以上(高効率な導電性付与)

MWCNTはこれらの優れた特性を持ちながらも、高アスペクト比により凝集しやすいという課題があります。
凝集物を適切にほぐし、均一に分散することでMWCNT本来の性能を最大限に引き出すことが可能です。

森六の技術について

写真:凝集物がない高分散状態の為、糸切れを起こさず導電糸の製糸も可能 (直径25μm/マルチフィラメント/体積抵抗率1.0E+4Ω・cm)
凝集物がない高分散状態の為、糸切れを起こさず導電糸の製糸も可能 (直径25μm/マルチフィラメント/体積抵抗率1.0E+4Ω・cm)

独自の分散技術を活用し、凝集物の無い
「高分散CNTマスターバッチ」を提供しています。
凝集物が無いことでCNT本来の性能を引き出し、
高導電性、電磁波シールド性、熱伝導性の向上が期待できます。
多様な用途に合わせ製品開発をサポートします。 

CNT MB/ペレット表面の顕微鏡写真

  • 写真:CNT MB/ペレット表面の顕微鏡写真

↓独自の分散技術でCNTを均一分散↓

  • 写真:CNT MB/ペレット表面の顕微鏡写真

CNT/PPコンパウンド定積抵抗率

  • 写真:CNT/PPコンパウンド定積抵抗率

主な特長

  • 汎用樹脂,エンプラ,エラストマーなど幅広い樹脂にCNT混錬が可能
  • シリコーンゴム,NBR,EPDMなどゴムにもCNT混錬が可能
  • CNTの再凝集を防止する処理を施し、成型時に扱いやすい
  • 一般的な二軸押し出しで希釈可能
  • 少量添加で高導電性を発揮できる為、樹脂物性を劣化させない
  • カーボン欠落による作業環境の汚染や色移りが発生しない

用途・使用例

  • 写真:用途・使用例