ものづくり機能

高機能多層フィルムの可能性を究める

森六ケミカルズの主力製品のひとつである「高機能多層フィルム」は、安全、衛生、精密など優れた機能性を有し、主にメディカル、食品や電子工業材料分野などで使われています。製造を担う子会社の四国化工では、40年にわたって培ったコア技術である「共押出」による多層フィルムを社会に提供し、さまざまな業界でお客様の課題解決を支援しています。

共押出多層フィルム製造技術で、お客様の課題を解決する

四国化工が40年にわたり培ったコア技術が「共押出」です。これは、2台以上の押出し機を使用し、同種あるいは2種以上の異なる樹脂を複層的に押し出すことによって生産される多層フィルムの製造技術です。

共押出多層フィルムは、数十μmというフィルムの中に最大8つの層を有し、1層が数ミクロンで構成されています。四国化工は、数ミクロンという薄さの複数の樹脂に対し、金型内でそれぞれ異なる成型温度を制御することによって、一度に製膜・積層する技術を保有しています。これによって、ガスバリア性・衛生性・耐衝撃性の高い高機能性フィルムを開発・製造することができます。

これまでに、多種多様な業界のお客様とのビジネスにおいて、四国化工のフィルムでなければ解決できないさまざまな課題を解決へと導いてきました。今では、開発提案型企業としてお客様に寄り添い、「ニーズを形に変える信頼できる企業」という評価をいただいています。

共押出製法共押出は、異なる複数の樹脂を溶融し、金型内で合流・接着させる工程により、高機能性を実現するだけでなく、お客様のご要望に合わせて自由に設計することができます。

図:共押出製法

安全性や精密性が問われる分野でソリューションを展開

現在、四国化工では主に食品、メディカル、電子工業材の各分野へ高機能フィルムの提供を軸としたソリューションを展開しています。

食品分野では、食肉加工を中心に川上(食肉処理工場)から川下(ハム・ソーセージ/惣菜加工工場)まで、幅広い現場に足を運んで課題をヒアリングし、各工程で最適に使用できる食品の包装フィルムを提供。メディカル分野では、輸液や腹膜透析液、薬剤充填済みの注射器、ディスポーザブル(使い捨て)製品など、特に安全性を重視する製品の包装材として高機能の多層フィルムを提供しています。また、電子工業材料分野では、半導体デバイスおよび電子部品の包装材料として、クリーン性・静電気防止性・環境面を重視した機能性多層フィルムをベースに、商品開発から製造・販売まで一貫して行っています。

四国化工の包装材が活用された輸液バッグ輸液バッグを入れる外装材に対し、「内容物が確認できるよう透明のフィルムを使用したい」という要望が増えるなか、高い耐久性を持つ透明バリアフィルムの需要が高まっています。

写真:四国化工の包装材が活用された輸液バッグ

四国化工が日本で唯一製造しているコルゲート形状のプラスチック段ボール四国化工は、多層フィルム以外にも、40年以上前からポリエチレンをコルゲート(波形)形状にしたプラスチック段ボールを日本で唯一生産しています。このプラスチック段ボールは硬さや緩衝性を自由に変えることができるため、さまざまな用途での活用が可能です。
(写真:繊細な苗木を支えるコンテナとして活用)

写真:四国化工が日本で唯一製造しているコルゲート形状のプラスチック段ボール

最新鋭の設備を導入し、さらなるニーズに応える体制を構築

多層フィルムを生産する香川県の本社工場では、2020年7月に新工場が稼働開始しました(旧工場から生産移管完了)。衛生性と生産性向上を兼ね備えた最新鋭の設備導入により、今後はシェア拡大と新規開発につながる生産体制を一層充実させていきます。

また、これまでメディカル分野などのビジネスで培った、厳しい安全・衛生基準をクリアできる技術力とノウハウを、新規分野にも展開していく計画です。

完成した新工場衛生性が求められるフィルムは、クリーンな環境下での生産が不可欠です。新工場では、クラス10,000のクリーンルームの設置、120度以上の高圧蒸気滅菌に対応したフィルムの製造など、高い衛生環境を実現しています。

写真:建設が進む新工場

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